ジョッキーの妻の苦悩
皆様、あけましておめでとうございます。
森田牧広の妻です。
主人がいつもお世話になっております。
高知競馬は31日、元旦も続けて開催でした。
私はいつものように観客席で夫のレースを静かに見守り、
また夫は調整ルームにずっと籠もりきりのため、
私は家でひとり寂しく過ごすという年末年始でした…。
ところが1日の夜、ようやくレースから解放され帰宅した夫は
「夜這いされた…」
とウワゴトのように呟きながら、ひどく咳こんで体調を崩している様子。
何事かとよくよく話を聞いてみると、
大晦日、最後の騎乗を終えて調整ルームに戻り、翌朝の調教にそなえ早めに床についた。
するとウトウトしていた22時過ぎ、何者かが部屋に侵入。
そしていきなりベッドの上に跨がられ、こっこれは夜這い?!
まさか高知競馬場内では、欲望の溜まった男性同士で夜這いの文化がっ…?!
顔をよく見てみるとその正体はM騎手!
高知へ来る以前から、夫が尊敬し憧れていた…あのM騎手!
これは本気でBL(ボーイズラブ)的な展開クルー?!
…と思いきや、
「森田サーン、どうせ明日の攻め馬なんて大して忙しくないでしょー?」
と布団をひんむかれ別室へ強制的に連行。
するとそこには騎手全員がすでに集合、
「高知県知事賞」をブランクヴァース号で制した、西森将司騎手の祝賀会場となっていたのでした。
さすが、絆の強い高知のジョッキー。
若手がはじめて重賞を勝ったとなると、みんなで集まってこうしてお祝いするのですね。
レースでは激しく競い合うけれど、プライベートではピリピリする必要など無し、みんな仲が良いのです。
その光景に感動し、ジーンときていたのも束の間、
すでにベロンベロンに出来上がっていたベテランの××騎手が毒蛇のように絡みついてきたのです。
「おメェは一言も喋らんのに、よう結婚できたのう!」
「わしゃ不思議でしょうがないんじゃ!」
「おう、奥さんどうやって落としたかプロポーズの言葉ここで言うてみィ!」
という××騎手の絡みつきアタックをどうにか交わしつつ、祝賀会は午前0時を前にお開き。
しかしわずか2、3時間後には朝の調教が始まります。
案の定、大半のジョッキーが元旦の調教に出遅れという2016年のスタートでした。
夜這い、強制連行、後輩イビリ、深夜までの深酒、調教への遅刻…、
舎監さん、調整ルーム内の規律はいったいどうなっているのでしょうか。
私は夫が心配でなりません。
※一部に妄想、誤解、誇張表現があります。
(あと、奥さんはBLには興味ないそうです。)