尻餅をつく騎手 「シッティングプッシュ」


最近の日本の競馬を見てると、尻もちをついて馬を追う騎手が増えてる気がするんだがこれは流行ってるの?




一応これは「sitting push」と呼ばれてるみたいだけど。
昔はK・ファロン騎手やS・サンダース騎手など短期で来日した英国のジョッキー、あとは障害の田中剛騎手(現調教師)も、1完歩ごとに鞍に尻もちをつきながら豪快に追うアクションがかなり異彩を放ってたのを覚えています。




それが最近になって岩田康成騎手と川田将雅騎手という日本のトップジョッキーであるお二人。
彼ら独特の、長めに手綱を持って上体を起こし脚を使って下から追いまくるというスタイルだけど、特にズブい馬に騎乗した際や、ゴール前ではあとひと踏ん張りさせたい時などに、尻もちをついて追う場面がよく見られるようになりました。




それにしても変わった追い方するなぁーと興味深く見てたら、ミルコ・デムーロクリストフ・スミヨンといった海外のジョッキーも、みんな尻もちついて追うようになってるんやね。
いつの間にこれ流行り出したの。




尻もちをつくこと自体は良いことでは無いと思うんやけどね。
でも極度にズブイ馬や、最後の直線であと1ハロン、あと100m、馬が頭を上げて走るのを止めようとしてる時に、もう一度ハミをかけて下からグイっと推進力を与えるにはかなり有効なんではないかと思います。




競馬学校では馬に負担のない乗り方を徹底されるためか、JRAのジョッキーはまずこういう乗り方はしないね。
追う時の腰の位置が高いというか、下半身を使わずに腕で馬の首を押してるだけという印象で、もうちょっと勝ちにこだわって少々荒っぽい騎乗スタイルにしても良いのでは? と思ってたんやけど。




すると先日のGIIフローラSで、あのカリスマ三浦皇成騎手がなんと尻もちをつきながらのシッティングプッシュで、外から豪快に追い込んできたのにはびっくりしました。
ちょっと見ない間にずいぶんイメージ変わったなぁ、彼も。
さすがにいろいろと研究してるんやろね。




ここまでくると、自分もこの「シッティングプッシュ」とやらを試さないわけにはいかんわ。まぁそのうち、実戦のレースでここぞ!という時、あと100m踏ん張ってくれ!! という時にやってみる。
馬の走りを邪魔してしまうだけかもしれんけどね。