こんな日もある〜其の三〜 古井由吉


デビュー初日の見習いでも、もうちょいマシに乗れるぞ。




...レース後の調教師の感想です。




やっちまいましたね。
我が騎手キャリアの中でも三本の指に入るくらいのマズイ騎乗でした。
1000mのレースで一頭だけ1100mのレースしてた、簡単に言うとそういう騎乗です。
一頭だけ1300mのレースしながら1200mのクリスタルCを差し切ったヒシアマゾンのようなチャンピオンホースではないのですよ、我が騎乗馬は。




末脚を生かすタイプの馬だったので、とりあえず指示通りに馬なりでゲートを出しました。
しかしソロっとしすぎたのか思ったほど馬が出て行かず、それに気付いた時には1000mのレースでは致命的なほどに後ろすぎるポジションになってました。
あっ、ヤバイ!!




これでもう完全に冷静さを失ってしまったmaki-morita、慌てて追っ付けはじめるも、ことごとく進路の取り方で判断ミスを犯します。
最終的には大外のさらに大外の大外で四コーナーを回り、一頭だけ1100mのレースしてました...。






もう普段からそうやけどな。
落ち着いてる時は良いけど、少しでも精神的に不安になったりすると自分で何してるのか分からんくなる。
人と会話してる時なんて、もうサッパリ何言えばいいのかわからん。
結局黙ってしまったり、ドモりっぱなしでわけからん発言をしてしまったりで、後になってから「あぁ、こう言えばよかったな...。」と後悔するという。
ジョッキーとして成功するためには性格から直さなアカンのとちゃうか。




もうイヤや。
こんな日はとりあえず寝る。 寝ます。