犬も歩けばラチに激突

maki-morita2007-07-15

また落ちました、返し馬で。

ヤバイ馬だというのはさんざん聞かされてました。
まず前日にウチのボスが


「お前が明日乗る馬で一頭ヘンなのがいるそうだから気をつけろ」


そして当日、騎手仲間数名


「お前の馬、ヤバいから。」

「オレが乗った時なんて…」

「何かあったらすぐに飛び降りろ。」


さらに競馬会の人に呼ばれて


「返し馬は先に一頭だけで行ってもらいます。
ゲート地点に着いたら下馬してください。
枠入りは最後に係員がゲートまで誘導するので、中で跨がってもらいます。
準備が出来たら合図してください、すぐにスタートを切ります。」


………。
危ないだのヤバイだのと言うだけで、結局 具体的になにをするのか言ってないし。
そして調教師と対面。
ここまで5戦未勝利すべて15馬身以上離された2ケタ着順、今日の単勝オッズも100倍越えてるというのに、彼は


「リラックスして走れば勝てると思う」


となかなか強気なコメント。
そしてパドック、激しくイレ込み発汗したその馬に跨がってみると、

あぁ…なるほどな。

なんつうかもう、うまく表現できないけど確かにヤバい。
次の瞬間にどこへ飛んで行ってもおかしくない危うさ。
もう 早よやって早よ終わりたかったので、馬場に出してくれと指示。
そうしてパドックから馬場へ出ると、いきなり尻っぱねしながら内ラチめがけて横向きで突っ込んで行く。
このままではラチにぶつかる!と思ったんで、ハミを少しかけて肩ムチを入れてやると、ボーンと弾かれたように駆けだすウマ。
せや、その調子でゲートまで走れ!
走れ走れ!
しかし半分ほど行った所で、何かに驚いて急停止、そしてバッキング
なんにも抵抗できずに3m前方へ飛ばされました。


放馬したウマはすぐに誘導馬に捕まえられたため、馬体に異常などはあるはずもなかったのですが、獣医のおっちゃん一言


「いや、この馬ちょっと普通じゃないよね…。
やっぱ、除外するのが賢明でしょう。」


やって。
助かった〜。
この後メインではシドニーティーの騎乗が控えてるからな、こんなところで怪我なんてしたくなかったのよ。



スタンドにはドレスアップした婦人の姿、馬場の内側には大型スクリーン(ターフビジョン)が設置されるなど、やはりカップデーは独特の雰囲気があります。
スポンサーがXXXXということで、お約束のXXXXエンジェルスも華を添えたメインのポートオーガスカップシドニーティーは5人気といったところでしょうか。
ちなみに今日のストラッパーはユウちゃんことMさんでした。
馬主、ジョッキー、ストラッパーを日本人で揃えて必勝体制(?)


…時間があまりないので先に結果から書きますが、シドニーティーは3着でした。
引っ張り切れないほどの手応えで、残り400m先頭。
しかし瞬発力のある上位2頭に外から一気に交わされましたが、シドニーは諦めずに走り、最後は差し返す勢いで迫りましたが及びませんでした。
それにしてもダート走るなぁ。
今日のメンバーはかなり骨っぽかったのですが。
ストラッパーのMさんも


「この馬、ダートは合ってそうな印象持ってたんだよ。」


さらに、最近のシドニーの調教の様子を見て


「オレが来た頃は、前駆ばかり使って走ってる感じだったけど、最近バランスが取れてき
たね。」


と言っていただきました。
Mさんのアドバイスで、首を下げてトモを使って走るよう工夫して乗ってきた成果かな。
今朝シドニーは近くのファームへ短期放牧に出されました。
おそらく今週末か来週頭に戻ってきて、2週間後のポートオーガスタ、オープン戦を目指すことになるでしょう。


それにしてもアリスでは間近で見れたXXXXエンジェル、今日は遠目でしか見れんくて気合い入らんかったな〜負けたんはそのせいか。